相談内容
パソコン関係の仕事に失敗し、弁護士に相談。
破産申請をする寸前の時、
相談を受けた。
依頼の経緯
私の顧問先の会社で新入社員の面接をしていた時である。
Mさんに「今までどうしていたの?」と聞くと、
「会社を閉じて働くことになった」
と言う。
ということは、前の会社の債務処理が終わっていないと直感し、「借金はどうするの?」と聞いてみた。
すると「弁護士に破産申請を依頼、着手金の10万円を支払ったところだ」という。
提案
弁護士費用は80万円とのこと。
負債内容は保証協会の残高3,000万円、滞納税金400万円、その他未払い金やリース代金などだった。
これを「破産費用の80万円の内、滞納税金10万円を納め、70万円を元手に置いて有効に使ったらどうか?必ず解決できる」と提案した。
しかし、そんなに上手くいく筈はない、と思ったらしく即答はなかった。
帰って友人たちに聞いても、そんな馬鹿な話はないとのことだった。
解決方法
数日後、私の言うとおりにするとの連絡があった。
そこで具体的に次の方法を提案した。
- 保証協会へは毎月2,000円ずつの分割返済とする
- 税務署は10万円を納め、残額は閉鎖決算を条件に消してもらう
- リースなどは毎月2,000円ずつの分割返済とする
この方法を半信半疑ながらも実行したところ、その通りとなり、本人は驚いていた。
それ以来、2年を経過、一度も欠かかすことなく返済を続けており何の問題も起きず、感謝されている。
あとは、借金が溶けて消えるのを楽しみに待つ日々である。
再建コンサルタント・古川益一のコメント
今回の事例のように、借金残高を少額返済とし、毎月の生きるための経費に置き換えることを念頭に、誠意を以て話せば相手は誠意を認めて下さり、暖かな援助を与えてくれるものです。
もちろん、破産をする必要はまったくありません。