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詐欺事件を告訴中、詐害行為により自宅まで取られてしまった|事件相談事例

賃貸経営の儲け話

相談内容

ある大手企業に勤めるDさんからの相談である。

Dさんは、G不動産会社からのマンション賃貸経営の勧めに乗り、ローンでワンルームマンションを3棟購入した。

しかし、思うように入居が決まらず、ローンの返済に追われ先の見えない苦悩が始まった。

しかも後に気付いたことだが、2,500万円のマンションを3,500万円で買わされていたことが分かった。そのマンション分譲業者は一流の企業であり、融資した金融機関もきちんとしている。

単純に中に入った不動産会社が、
詐欺を働いたのであった。

銀行も借りるDさんと面談することなく、G不動産業者の言いなりに融資をしており、融資責任を問われて当然のケースである。

弁護士に相談するも逆効果に

そこでDさんは弁護士に相談をした。

弁護士はG不動産と金融機関を訴えたが、同時にDさんの土地建物を他人名義にしてしまった。裁判に負けても、本宅を取られないようにするためである。

しかし、これが大変な失敗だった。

相手の弁護士から、土地を他人名義にしたことは詐害行為であると逆に訴えられてしまったのである。

詐害行為とは、債務者が不当に財産を隠したりする行為である。

その結果敗訴となり、さらに不誠実な態度を取り争ったため、購入したマンションだけでなく、本宅まで競売処分となってしまった。

この状況になり、私に相談があった。

解決方針

高等裁判所

法律的には判決により決定しており、これを覆すには高等裁判所へ上告することになる。

しかし、勝ち目はない。

詐害行為を働いた以上、事実の正義の話では無くなってしまった。

そこで、「話し合いによる解決」を目指すことにした。

解決方法

先ず、相手の弁護士に対し書面で詫びと共に競売執行の取り止めを依頼した。

しかし、相手からは冷たい返事だった。一切取り合おうとしないのである。

そして、弁護士ではなく相手の会社を訪問し、話し合いのきっかけを作ろうとした。

これを何回か繰り返しながら、
少しずつ態度が軟化してきた。

他に相談

ところがDさんは、私に対して突然断ってきた。

Dさんは、どこかの不動産業者が「解決してやる」と言ってきて、その人に頼んでしまったようである。

折角、話し合いの糸口が見えてきたのに、残念だったが降りる他はない。

その後の結末

自宅差し押さえ

後で他の人から聞いたところ、その業者は逆に相手を怒らせてしまい強硬に出られ、結局、家を取られてしまったとのことであった。

大変残念な結果となってしまった。

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