知恵の力の 強きゆえなり
本日の道歌は、「退くこと」の意味を見つめ直す一首です。
私たちはつい、勝ち続けること、前に進み続けることを「強さ」だと考えがちです。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
勝負に負け、撤退する人を、
弱い人だと思ってはいけない。
それは、無謀に戦い続けるのではなく、状況を見極めながら知恵を働かせているからです。
昨日の武士道の道歌は新渡戸稲造の思想に触れたものでしたが、本日の道歌は高杉晋作が残した歌とされています。
この考え方は、経営の世界においても非常に重要です。
努力を続けることはもちろん大切です。
しかし、結果が出ない時には、一度立ち止まり、状況を分析し、やり方や努力の方向性を見直すことも必要になります。
特に、経営不安に陥っている時ほど、
「出直す勇気」が求められます。
それは、諦めることではなく、長く生き残るための知恵でもあるのです。
時には立ち止まり、方向を見直すことが、より良い未来につながるのかもしれません。
経営不安に陥った時に大切なのは、
「逆も真なり」という考え方です。
たとえば、「売上を伸ばす」だけではなく、「売上を下げながら利益を上げる」という発想。
あるいは、「積極策」だけではなく、「消極策を積極的に実行する」という視点です。
また、将来を悲観的に計画し、実行は楽観的に行うという考え方もあります。
これらは、知識だけの世界では理解しづらいかもしれません。
しかし、真理の世界から見れば、十分に成立する考え方です。
一つの方向だけでなく、逆側からも物事を見ること。
その柔軟さが、厳しい時代を長く生き抜くための力になっていくのではないでしょうか。


















