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真の再建事例|大量在庫と3年連続赤字からV字回復した山梨県甲府市の空気清浄機メーカー

山梨県甲府市の空気清浄機メーカーで経営再建に向けて覚悟を決める社長のイメージ

真の再建事例|大量在庫と3年連続赤字からV字回復した山梨県甲府市の空気清浄機メーカー

経営危機に陥った会社を立て直すには、単に数字を整えるだけでは足りません。

売上、利益、資金繰り、在庫、人材、組織、そして経営者自身の覚悟。そのすべてを見直し、会社を根本から作り替える必要があります。

今回ご紹介するのは、山梨県甲府市の空気清浄機メーカーが、コロナ特需後の大量在庫と赤字継続という危機から、社長の覚悟と改革によって黒字化を実現した再建事例です。

Business Reconstruction Case

事例サマリー

コロナ特需後の需要減少により、大量在庫と赤字継続に苦しんだ空気清浄機メーカーが、 社長の覚悟と組織改革によってV字回復へ向かった再建事例です。

35

社員数

10 億円

売上高

1 年後

黒字決算へ転換

再建前

大量在庫と赤字継続で倒産寸前へ

コロナ禍で空気清浄機の需要が急増したものの、コロナ後に需要が急減。 売れ残り在庫が大量に発生し、大幅な赤字が続き、銀行からの新たな借入も困難な状態に陥っていました。

再建策

理念・組織・営業・財務を全面改革

抽象的だった経営理念を身近なものへ作り替え、社長と共に頑張る社員を残す方針で組織を再構築。 在庫処分、販管費削減、オンリーワン技術を活かした新商品開発、銀行への再建計画提出を進めました。

再建後

少数精鋭となりV字回復を実現

社長が「一人になってもやる」という覚悟を示したことで、心が通じる社員が残り、会社は少数精鋭化。 1年後には黒字決算へ転換し、銀行借入と返済も順調に進むようになりました。

この事例の核心: 数字の改善だけではなく、経営者の覚悟が会社の空気を変え、再建から再生へ進んだことにあります。

会社概要

  • 所在地:山梨県甲府市
  • 業種:空気清浄機メーカー
  • 社員数:35名
  • 売上高:10億円

再建前の状況

この会社は、コロナ禍における空気清浄機需要の高まりにより、一時的に大きく売上を伸ばしていました。営業利益も大きく伸び、好調に見えていた時期がありました。

しかし、コロナが落ち着くとともに需要は急減。すると、売れ残った空気清浄機の在庫が大量に積み上がり、会社の経営を圧迫し始めます。

大量在庫を抱えたまま赤字が続き、気づけば3年間も大きな赤字決算が継続。銀行からの新たな借入も難しくなり、ほぼ倒産寸前の状態まで追い込まれていました。

空気清浄機メーカーが大量在庫と赤字改善に向き合う倉庫内のイメージ
コロナ後の需要減少により売れ残った空気清浄機在庫と、赤字改善計画に向き合う現場イメージ

再建方針

この会社の再建では、単に資金繰りだけを改善するのではなく、社内の改革と社外の協力の両面から会社を立て直す方針が採られました。

社内では、経営理念、組織、人材、営業、財務を全面的に見直す。社外では、取引銀行に対して再建計画を示し、返済猶予を含めた協力を得る。この二つを同時に進めることで、会社全体を立て直していく考え方です。

再建実行

1. 経営理念の作成

まず取り組んだのは、経営理念の見直しでした。これまでの理念は抽象的で、社員一人ひとりの行動に落とし込みにくいものでした。

そこで、社員にとってより身近で実践しやすい理念へと作り替え、会社として何を大切にするのか、どのような価値を提供するのかを明確化しました。

2. 次年度黒字決算の明確化

再建を成功させるには、目標を曖昧にしてはいけません。この会社では、次年度黒字決算の達成を明確な目標として掲げ、経営判断の軸を「黒字化」に定めました。

3. 組織面の改革

再建で大きな転機となったのが、人員の見直しです。社内には社長に対して反抗的な社員もおり、これまでは「解雇はできない」という思い込みがありました。

しかし、会社が倒産寸前にある中で、社長と同じ方向を向いていない組織では再建は進みません。そこで社長は、たとえ一人になっても経営するという覚悟を決め、社長と共に頑張る社員を残す方針で人員整理を断行しました。

その結果、約半分の社員が残る形となりましたが、残ったのは社長と心が通じる社員たちでした。会社は少数精鋭の組織へと生まれ変わり始めたのです。

4. 営業面の改革

営業面では、オンリーワン技術をさらに磨き、自社ならではの強みを活かせる新商品開発に取り組みました。

一時的な需要に依存するのではなく、変化する市場に対応しながら、自社の技術でさまざまな分野に応えられる体制づくりを進めたことが、再建後の成長余地につながりました。

5. 財務面の改革

財務面では、まず大量に抱えていた売れ残り在庫の処分を進めました。売れない在庫は帳簿上の資産であっても、実際には資金を眠らせ、保管コストや管理コストを増やす要因になります。

同時に、収支内容を徹底的に見直し、赤字を生み出している原因を洗い出しました。販売管理費についても厳しく精査し、無駄な支出を削減することで、黒字化に向けた体質改善を進めました。

6. 再建計画書の作成と銀行対応

上記の改革を再建計画書としてまとめ、取引銀行へ提出しました。単に「苦しいから待ってほしい」と頼むのではなく、現状、課題、打ち手、黒字化の見通しを明確に示したことで、返済猶予の協力を得ることができました。

この銀行との協力が、資金繰りの安定と再建の前進に大きく寄与しました。

再建前と再建後の比較

再建前 再建後
コロナ後に大量在庫が発生 在庫処分を進め財務負担を軽減
3年連続の大幅赤字 1年後に黒字決算へ転換
銀行借入が困難な状態 再建計画提出により返済猶予を確保
社内に温度差があり一体感が乏しい 少数精鋭の組織へ再構築
一時的な需要に依存した販売構造 オンリーワン技術を活かした新商品開発へ

再建の流れ

時系列で見る再建プロセス

  • コロナ禍:空気清浄機需要が高まり、売上・利益が大きく伸びる
  • コロナ後:需要が急減し、大量在庫と赤字が発生
  • 経営危機:3年間赤字が続き、銀行借入も難しくなる
  • 再建開始:理念、組織、営業、財務を全面見直し
  • 銀行対応:再建計画書を提出し、返済猶予を受ける
  • 1年後:黒字決算へ転換し、V字回復を実現

この再建の3つの核心

  1. 社長の覚悟:「一人になってもやる」という覚悟を決めたこと
  2. 組織の再構築:社長と心が通じる社員による少数精鋭化
  3. 財務の正常化:在庫処分、販管費削減、銀行との協力による資金繰り改善

1年後の結果

再建に着手して1年後、この会社は3年間続いていた赤字決算から黒字決算へ転換しました。銀行借入と返済も順調に進められるようになり、経営の安定感が戻ってきました。

特に大きかったのは、社員数が減ったにもかかわらず、社内の一体感が強くなり、意思決定と行動のスピードが高まったことです。社長と心を通わせた少数精鋭の組織が、会社の再生を支える力になりました。

少数精鋭の社員と社長がV字回復に向けて再建計画を共有する会議のイメージ
社長と心を通わせた少数精鋭の社員が、黒字化と新商品開発に向けて再建計画を共有するイメージ

社長の覚悟が会社を変えた

今回の再建で最も重要だったのは、社長自身が現実を直視し、覚悟を決めたことです。

どれほど立派な再建計画を作っても、経営者自身に迷いがあれば、組織は動きません。しかし、「一人になってもやる」という覚悟が定まった時、会社の空気は変わり始めます。

その覚悟に応える社員が残り、会社は少数精鋭へと変わり、V字回復へ向かって進み出したのです。

再建から再生へ

今回の事例は、単なる赤字改善や資金繰り改善にとどまりません。理念を見直し、組織を立て直し、技術を磨き、財務体質を改めることで、会社そのものが新たに生まれ変わった事例といえます。

つまり、これは形式的な再建ではなく、真の意味での再生です。

危機に陥った会社でも、経営者が覚悟を決め、正しい順序で改革を進めれば、会社は再び立ち上がることができます。この空気清浄機メーカーの事例は、そのことを力強く示しています。

会社の再建に、遅すぎるということはありません

大量在庫、赤字継続、資金繰り悪化、銀行対応、人材の問題。こうした課題が重なると、経営者は一人で抱え込みがちです。

しかし、現状を正しく見つめ、理念・組織・営業・財務を整理し、再建への一歩を踏み出すことで、会社は再び前へ進むことができます。

経営の樹を育てる会では、数字だけでなく、経営者の覚悟、社員との関係、組織の再構築、事業の方向性も含めて、再建から再生への道筋を共に考えていきます。

よくある質問

この再建事例はどのような会社の事例ですか?

山梨県甲府市にある空気清浄機メーカーの再建事例です。社員35名、売上高10億円規模の会社で、コロナ禍では需要増により売上が伸びたものの、その後の需要減少により大量在庫と赤字を抱える状態となりました。

会社が経営危機に陥った主な原因は何ですか?

コロナ禍で空気清浄機の需要が急増した反動により、コロナ後に需要が落ち込み、大量の売れ残り在庫を抱えたことが大きな要因です。さらに、大きな赤字が複数年続き、銀行からの新たな借入も難しい状態となっていました。

再建では、まず何から取り組んだのですか?

まず、経営理念の見直しから取り組みました。これまでの理念が抽象的で社員の行動に結びつきにくかったため、より身近で実践しやすい理念へ作り替え、会社としての方向性を明確にしました。

人員整理は再建においてなぜ必要だったのですか?

倒産寸前の状況では、社長と同じ方向を向いて再建に取り組める組織をつくることが重要でした。社長は「一人になっても経営する」という覚悟を持ち、共に頑張る社員を残す方針で組織を再構築しました。その結果、少数精鋭の体制へと変わりました。

財務面ではどのような改善を行いましたか?

大量に残っていた空気清浄機の在庫処分を進めるとともに、収支内容を細かく確認し、赤字の原因を洗い出しました。また、販売管理費を徹底的に削減し、黒字化に向けた財務体質の改善を進めました。

銀行への対応では何を行いましたか?

経営理念、組織改革、営業方針、在庫処分、販管費削減などをまとめた再建計画書を作成し、取引銀行へ提出しました。現状と改善策を明確に示したことで、返済猶予の協力を得ることができました。

再建の結果、会社はどうなりましたか?

再建に取り組んだ結果、1年後には黒字決算へ転換しました。銀行借入と返済も順調に進むようになり、社長と心が通じる社員が残ったことで、少数精鋭の組織としてV字回復を果たしました。

この事例から学べる経営再建のポイントは何ですか?

最大のポイントは、社長自身の覚悟です。数字の改善だけでなく、理念、組織、人材、営業、財務を根本から見直し、会社全体を作り替えることが再建には必要です。特に「一人になってもやる」という覚悟が、会社を変える大きな転機となりました。

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