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薬局の経営再建事例|銀行取引中止・競売通知から黒字経営へ再生

大宮市の老舗薬局が銀行取引中止と競売通知の危機から黒字経営へ再生するイメージ

再建事例|銀行取引中止・競売通知を受けた老舗薬局を黒字経営へ再生

経営危機は、赤字が続いた時だけに起こるものではありません。

長く続く老舗であっても、自社ビルの借入返済、赤字部門の継続、金利負担、銀行との関係悪化が重なれば、ある日突然、競売という厳しい現実に直面することがあります。

今回ご紹介するのは、埼玉県大宮市で3代前から続く老舗薬局が、銀行取引中止と競売通知の危機から、赤字部門の閉鎖、不動産収入の活用、健康関連事業への転換によって黒字経営へ再生した事例です。

事例サマリー

3代前から続く老舗薬局が、6階建てビル新築後の借入返済悪化により、 銀行から取引中止と競売通知を受けた危機から、赤字の飲食部門閉鎖、 薬局スペース縮小、健康関連事業への転換によって黒字経営へ再生した事例です。

3

続く老舗薬局

6

自社ビル

半年

黒字経営へ転換

再建前

赤字部門と借入返済悪化で競売通知へ

1階で薬局、2階で料理店を経営し、3〜6階を事務所として賃貸していました。 しかし、1階・2階の自営業部分の赤字が続き、ビル建築費の借入返済が滞り、銀行から取引中止と競売通知を受ける状況に追い込まれていました。

再建策

赤字部門を閉鎖し、関連事業へ転換

2階の飲食部門を閉鎖して賃貸店舗化し、家賃収入を確保。 さらに1階の薬局スペースを半分に縮小し、空いたスペースで健康関連事業をスタートする計画を立てました。

再建後

黒字化に成功し、新事業融資も実現

約1ヶ月後に再建計画書を銀行へ提出し、約半年後には黒字経営に成功。 借入金返済を再開して誠意を示したことで、銀行の態度も変わり、新事業の設備投資融資まで実行されました。

この事例の核心: 競売通知を受けた後でも、赤字の原因を止め、資産を活かし、銀行に具体的な再建計画を示すことで、再生への道は開けます。

会社概要

  • 所在地:埼玉県大宮市
  • 業種:薬局・料理店・不動産賃貸
  • 社員数:5名
  • 会社の特徴:3代前から続く老舗薬局
  • 建物構成:6階建てビル、1階薬局、2階料理店、3〜6階事務所賃貸

相談当時の状況

この薬局は、3代前から続く老舗でした。

5年ほど前に6階建てビルを新築し、1階に薬局、2階に料理店、3階から6階を事務所として賃貸する形で経営していました。

一見すると、自社ビルを持ち、賃貸収入もある安定した事業に見えます。しかし、実際には1階の薬局と2階の料理店という自営業部分の赤字が続き、ビル建築費の借入返済が大きな負担となっていました。

返済は滞り、金利のみを支払う状態が続いていましたが、やがて赤字がさらに膨らみ、金利すら支払えなくなりました。

ついには、銀行から取引中止と競売通知が届くところまで追い込まれたのです。

女性社長は、どうすることもできず、ただ不安に押しつぶされるような状態でした。

大宮市の老舗薬局の女性社長が銀行通知や返済資料を前に経営危機へ直面するイメージ
銀行からの取引中止と競売通知を受け、老舗薬局の女性社長が再建の道を模索するイメージ

再建方針|赤字部門の閉鎖と関連事業への進出

今回の再建方針は、明確でした。

赤字部門を閉鎖し、関連事業へ進出すること。

まず、2階の飲食部門を閉鎖し、賃貸店舗として家賃収入を得る方針としました。

次に、1階の薬局店舗スペースを半分に縮小し、空いたスペースで新たに健康関連事業をスタートする計画を立てました。

これにより、赤字を止め、家賃収入を増やし、薬局と相性の良い新事業によって黒字経営へ転換する道筋を描いたのです。

再建実行

1. 銀行への競売実行を止めるため、当日に動いた

最初に必要だったのは、競売の実行を止めることでした。

相談を受けたその日に、銀行に対するお詫び文と、新しい経営計画書を提出する約束の文章を作成しました。

そして翌朝、早い時間に銀行へ届け、一旦競売の実行を待ってもらうことができました。

再建において大切なのは、危機に直面した時に、先送りせず、すぐに行動することです。

2. 2階の飲食部門を閉鎖した

次に行ったのは、赤字の原因となっていた2階飲食部門の閉鎖です。

飲食部門を続ける限り、赤字は膨らみ、経費も止まりません。そこで、思い切って飲食部門を閉鎖し、社員の整理を行うことで大幅な経費削減を実行しました。

同時に、2階を賃貸店舗として活用し、家賃収入を得る方針に切り替えました。

3. 1階薬局を縮小し、健康関連事業を計画した

1階の薬局についても、店舗スペースを見直しました。

薬局部分を半分に縮小し、空いたスペースに健康関連事業をスタートする計画を立てました。

単に売場を小さくするのではなく、薬局の強みと相性の良い健康分野へ広げることで、既存事業と新事業がつながる形を目指しました。

老舗薬局が赤字部門閉鎖と健康関連事業への転換を検討する経営再建会議のイメージ
赤字の料理店閉鎖、薬局スペース縮小、健康関連事業への進出を検討する再建方針のイメージ

4. 経営悪化を止め、黒字化の道筋を作った

飲食部門の閉鎖、賃貸収入の確保、薬局スペースの縮小、健康関連事業への転換。

これらを組み合わせることで、一旦、経営状況の悪化を止めることができました。

そして、赤字を減らし、固定収入を増やし、新しい収益源を作るという黒字経営への道筋を、再建計画書としてまとめていきました。

5. 約1ヶ月後、再建計画書を銀行へ提出

約1ヶ月後、具体的な再建計画書を作成し、銀行へ提出しました。

銀行に対しては、単に「待ってほしい」とお願いするのではなく、何を閉鎖し、何を収益化し、どう黒字化するのかを具体的に示す必要があります。

この再建計画書が、銀行の態度を変えていく大きなきっかけとなりました。

再建前と再建後の比較

再建前 再建後
銀行から取引中止・競売通知を受けた状態 お詫び文と経営計画提出の約束により競売実行を一旦停止
1階薬局と2階料理店の赤字が継続 2階飲食部門を閉鎖し、赤字を止める
ビル建築費の借入返済が滞る 賃貸収入を増やし、返済再開への道筋を作る
薬局スペースの収益性が低下 薬局を縮小し、健康関連事業を新たに計画
銀行から厳しい姿勢を受ける 黒字化と返済再開により銀行の態度が変化
将来の見通しが立たない状態 新事業融資を受け、将来へ向けて再出発

再建の流れ

時系列で見る再建プロセス

  • 相談時:銀行から取引中止と競売通知を受け、女性社長はどうすることもできない状態
  • 即日対応:銀行へのお詫び文と、新経営計画書提出の約束文を作成
  • 競売停止:翌朝銀行へ届け、一旦競売の実行を待ってもらう
  • 赤字部門閉鎖:2階飲食部門を閉鎖し、賃貸店舗として家賃収入化
  • 事業転換:1階薬局を縮小し、空いたスペースで健康関連事業を計画
  • 約1ヶ月後:再建計画書を作成し、銀行へ提出
  • 約半年後:計画に沿って実行し、黒字経営に成功
  • 現在:銀行融資により新事業をオープンし、順調に再出発

この再建の3つの核心

  1. すぐに銀行へ誠意を示したこと:競売通知を受けた後、当日に文書を作り、翌朝すぐに銀行へ届けました。
  2. 赤字部門を閉鎖したこと:2階料理店を閉鎖し、経費削減と賃貸収入化を同時に進めました。
  3. 薬局の強みを活かした新事業へ転換したこと:薬局スペースを見直し、健康関連事業という関連分野へ進出しました。

約半年後、黒字経営に成功

再建計画書に沿って、2階飲食部門の閉鎖、賃貸化、1階薬局の縮小、健康関連事業の準備をスピーディーに実行しました。

その結果、約半年後には黒字経営に成功しました。

赤字を出し続けていた部門を止め、ビルの収益性を見直し、薬局と関連する新しい事業へ進んだことが、再建成功の大きな要因でした。

銀行の態度が変わった

再建計画に沿って実行し、黒字化に成功すると、銀行の態度は大きく変わりました。

借入金返済を再開し、誠意を示したところ、新事業の設備投資に対する融資まで実行してくれたのです。

銀行は、言葉だけではなく、実行と結果を見ています。具体的な計画を作り、スピーディーに行動し、黒字化という結果を出したことで、再び信用を取り戻すことができました。

大宮市の老舗薬局が健康関連事業をオープンし黒字経営へ再生したイメージ
薬局と健康関連事業が共存し、自社ビル経営も安定しながら再生していく老舗薬局のイメージ

現在の状況

現在、再建は成功しています。

銀行融資により新しい健康関連事業をオープンし、薬局、賃貸収入、新事業が組み合わさる形で、すべて順調に進み始めています。

競売通知を受け、涙するほど追い込まれていた状況から、将来へ向けて着々と歩み始めるところまで再生できたのです。

この事例から学べること

この事例から学べることは、銀行から厳しい通知を受けた後でも、再建の道が完全に閉ざされるわけではないということです。

大切なのは、現実から逃げず、すぐに銀行へ誠意を示し、具体的な経営計画を提出することです。

また、赤字部門に固執せず、止めるべきものは止め、活かせる資産は活かし、関連する新事業へ転換する柔軟さも必要です。

今回の老舗薬局は、赤字の料理店を閉鎖し、自社ビルを収益化し、薬局と相性の良い健康関連事業へ進むことで、黒字経営へと生まれ変わりました。

再建から再生へ

競売通知を受けるほどの危機にあっても、再建に遅すぎるということはありません。

ただし、そこで必要なのは、感情だけで動くことではなく、赤字の原因を正しく見極め、銀行に対して誠意と計画を示し、実行することです。

この事例は、老舗薬局が過去の形に固執するのではなく、赤字部門を閉じ、新しい健康関連事業へ進むことで、再建から再生へと歩み始めた姿を示しています。

よくある質問

この再建事例はどのような会社の事例ですか?

埼玉県大宮市で3代前から続く老舗薬局の再建事例です。6階建てビルを所有し、1階で薬局、2階で料理店、3〜6階で事務所賃貸を行っていました。

会社が経営危機に陥った原因は何ですか?

1階薬局と2階料理店の自営業部分で赤字が続き、ビル建築費の借入返済が滞ったことです。金利のみ支払う状態が続いたものの、赤字が膨らみ、金利も支払えなくなり、銀行から取引中止と競売通知を受けました。

再建ではまず何を行いましたか?

まず、競売実行を阻止するために、相談当日に銀行へのお詫び文と新しい経営計画書を提出する約束文を作成し、翌朝銀行へ届けました。その結果、一旦競売の実行を待ってもらうことができました。

赤字部門はどのように見直したのですか?

2階の飲食部門を閉鎖し、社員整理によって経費を削減しました。そのうえで、2階を賃貸店舗として活用し、家賃収入を得る方針へ転換しました。

薬局部分はどのように改善したのですか?

1階の薬局店舗スペースを半分に縮小し、空いたスペースで健康関連事業をスタートする計画を立てました。薬局と相性の良い関連事業へ進出することで、新たな収益源を作る方針としました。

再建の結果、会社はどうなりましたか?

再建計画に沿ってスピーディーに実行した結果、約半年後には黒字経営に成功しました。その後、借入金返済を再開し、銀行から新事業の設備投資融資も受けられるようになりました。

銀行の対応はどのように変わりましたか?

再建計画に沿って実行し、黒字化と返済再開によって誠意を示したことで、銀行の態度は一変しました。最終的には新事業の設備投資に対する融資も実行されました。

この事例から学べる経営再建のポイントは何ですか?

銀行から競売通知を受けた後でも、すぐに誠意ある対応を行い、赤字部門を止め、活かせる資産を収益化し、具体的な再建計画を実行することで、再生の可能性は残されているということです。

会社の再建に、遅すぎるということはありません

銀行取引中止、競売通知、借入返済の滞り、赤字部門の継続、自社ビルの収益悪化。こうした問題が重なると、経営者は一人で抱え込みがちです。

しかし、現状を正しく見つめ、銀行へ誠意を示し、赤字部門を見直し、資産を活かした再建計画を立てれば、再び前へ進める可能性があります。

経営の樹を育てる会では、数字だけでなく、経営者の不安、銀行対応、事業転換、資産活用、将来へ向けた再生の道筋まで、共に考えていきます。

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