たのしみは 朝起きいでて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時
橘曙覧「独楽吟」
橘曙覧(たちばな曙覧)の独楽吟に詠まれた一首です。
この歌は、日常の中に潜む小さな変化に気づく心の在り方を、静かに教えてくれます。
二十五年前、会社倒産という大きな転機を迎えました。しばらくして迎えたある朝、庭に咲いた朝顔を見て、ふとこの一首が頭に浮かびました。
それまで花に目を向ける余裕などなく、仕事だけに心を費やしてきた半生を、そこで初めて省みたのです。
仕事のために人生を犠牲にしてはならない。
この出来事を機に、会社経営のために人生を棒に振ることのないよう、折に触れて語るようになりました。 経営は大切ですが、それが人生そのものになってしまえば、本末転倒です。
倒産とは、単に会社を失う出来事ではなく、人生を立て直すための一つの方法でもあります。
倒産は「会社を倒して人生を産むための究極の人生再建方法」と言えます。 ただし、そのためには、倒産の仕方を学ばなければなりません。
それが「happy reset & start」です。終わらせ方を誤らなければ、再出発は決して不幸なものにはなりません。
厳しい社会環境の中、会社再建の相談とともに、「いかに円満に会社を閉じ、人生を再出発させるか」という依頼も増えています。 そこには、数字だけでは測れない人生の重みがあります。
有限の人生を、悔いを残さず生きてほしい――ただそれを願うばかりです。


















