五行を以て 巡るものかと
今日はその流れを受けて、世の中がどのような原理によって成り立っているのかを、さらに大きな視点から見つめていきます。
右手と左手があるように、この世のあらゆるものは陰と陽という二つの原理によって成り立っています。
そして、その世界はさらに五つの要素によって構成されていると考えられてきました。
人間社会もまた、五つの種類の人たちの調和によって成り立っていると言われます。このような見方は、古くから陰陽五行思想として語られてきました。
では、私たちの身の回りにある世界をあらためて見渡してみると、その考え方はさまざまな場面に表れています。季節には春・夏・秋・冬があり、そこに土用が加わって一年の巡りが整えられます。
方角は東・西・南・北に中央を加えて位置が定まり、色は赤・青・黄に白と黒が重なることで世界に深みを与えます。味もまた、酸・苦・甘・辛・塩辛の五つによって料理の調和が生まれます。
さらに感情には喜・楽・恨・怒・哀があり、穀物には胡・麻麦・米・栗・大豆があり、徳には仁・礼・信・義・智があります。
世の中の多くのものは、五つの要素が互いに関わり合うことで成り立っているのです。
一見ばらばらに見えるものも、五つの要素の調和によって秩序を保ち、巡りながら世界を形づくっています。
この考え方は、経営にもそのまま通じているように思えます。
経営もまた、一つの力だけで成り立つものではなく、複数の要素が揃い、調和してこそ健やかに動くものだからです。
経営を一本の樹にたとえるならば、根は「経営理念」、幹は「経営方針」、枝は「経営計画」、葉は「業務マニュアル」、そして花は「お客様との心の絆」です。
この五つが揃ってこそ、経営という樹はしっかりと地に立ち、やがて豊かに実を結んでいくのでしょう。
こうして見れば、私たちの勉強会のテーマである「経営の真理と実践」もまた、抽象的な言葉ではなく、根から花までを一つにつなぐ調和の道であることが分かります。
大切なのは、一つだけを強くすることではなく、全体の巡りを整えることなのかもしれません。
理念を根とし、方針を幹とし、計画を枝とし、業務を葉とし、そしてお客様との信頼という花を咲かせること。
その調和を大切にすることが、経営の真理なのかもしれません。


















